今回はフィリピン北部の大きな島『ミンダナオ島』の主要都市や有名な都市をご紹介します。
ミンダナオ島(Mindanao Island)はフィリピン南部の島で、フィリピン北部のルソン島に次いで大きい島です。熱帯季節風気候で農業、林業が盛んです。
鉱物資源も豊富で、重化学工業が盛んな地域もあります。人口の大半がキリスト教徒ですが、イスラム教徒やその他の住民もいます。島は周辺の小島を含んだ18州に分れています。
ダバオ Davao City
ダバオは、ミンダナオ島南東部の行政、経済、教育の中心になっている大きな都市です。農業、農産物加工、製材、セメント工業、などの産業があります。
フィリピン国内では安全な都市として大変有名です。(あくまでもフィリピンの他の場所と比較して安全ということだと思います。)
この地の歴史を物語るように、スペイン、アメリカ、イスラムの影響が残り、海水浴や釣りも楽しめる魅力的な都市です。「ミンダナオ大学」「フィリピン女子大学」があります。
カガヤン・デ・オロ Cagayan de Oro
ミンダナオ島北部の中心的商業都市がミサミスオリエンタル州の州都、カガヤン・デ・オロです。大きな都市で、セブアノ語やタガログ語が話されているとされています。ミンダナオ島で最初のスターバックスは、ダバオ市ではなく、ここカガヤン・デ・オロに出店したと聞いています。
フィリピン北部のルソン島にも、「カガヤン地方」とか「カガヤン州」となどの似た名前がありますが、こちらは、ミンダナオ島の「カガヤン・デ・オロ」という都市になります。(ミンダナオ島の住民の中には、カガヤン・デ・オロのことを単に「カガヤン」と呼ぶ人がいます。)
「ハビエル大学 」や「サン・アウグスティン大聖堂」などもあり、カガヤンデオロ市民のホスピタリティを表した「黄金の友情の街 (City of Golden Friendship) 」 (City of Golden Friendship)という別名もあります。
カガヤン・デ・オロにもいろいろな人たちがいます。中国系系フィリピン人(チノイ)やマラナオ族、田舎の方ではヒリガイノン族も見られ、その他に外国人もいます。チノイやマラナオ族はこの街でビジネスに勤しんでいる印象を持たれているようです。
ジェネラル・サントス General Santos
ミンダナオ島再南部の南コタバト州に属する都市です。通称で「ジェンセン」(ジェンサン)とも呼ばれます。
マグロを中心とした漁業が盛んです。台風被害が比較的少ないそうで、野業も盛んです。
ブトゥアン Butuan
ミンダナオ島北東部に位置する、アグサンデルノルテ州の州都です。10世紀以前から交易で栄えていたと言われ、太平洋戦争の戦闘や火災を経て、今もこの地域の中核として機能しています。歴史的な名所は少ないようですが、博物館がいくつかあるそうです。
16世紀にはフィリピンで初めてキリスト教のミサが行われた場所ともいわれています。
ザンボアンガ Zamboanga
ザンボアンガ半島先端に位置する、フィリピン南部の通商の中心地です。セブアノ語やチャバカノ語(スペイン語との混成言語)が話され、スペイン風の建造物や美しいビーチが人気の観光都市でもあります。現在はキリスト教徒の聖地となっているピラール要塞も残ります。
ミンダナオ島には、安全な場所と危険な場所があります。過激派も存在しますので、イスラム教徒が主流のエリアの中には危険な場所もあります。
あるサンボアンガ住民は「信用できるサンボアンガ市民に案内してもらうならば、危険ではない」と言っていました。(個人の意見です。)
タグム Tagum
ミンダナオ島でも人口が多い都市だそうです。他の主要都市へのアクセスにも使われます。
コタバト Cotabato
ミンダナオ島の南西部に位置し、昔から米など農業産品の集散地として栄えた場所で、現在でもこの地方で中心的な役割を果たしています。
コタバト市が地理的に位置しているのはマギンダナオ州の中ですが、実はソクサージェン地方に属しているそうです。
イスラム文化圏の影響を感じさせる地域でもあります。過激派と関係のあるような地域とされますので、観光客や他のエリアのミンダナオ島民からも恐れられることがあります。
ただし、フィリピン国民が訪れる場合であれば、「規則さえ守ればそれほど危険ではない」との意見もあります。特に街の中心から離れた場所に行くほうが危険とする見方があります。
コタバト市に滞在したことのある、都市部出身のフィリピン人は「夜が、静かで怖かった」と言っていました。(あくまでも、個人の意見です。)
イリガン Iligan
美しい滝が点在していることで知られていて、観光客も多く訪れるそうです。水力発電が有名で、電気代が安かったり、食料などの物価が安いとも言われます。
2017年のマラウィの戦いが原因で、多くのマラウィ住民が避難をした場所でもあります。
スリガオ Surigao
ミンダナオ島島北部の湾岸都市。レイテ島や他のビサヤ地方へのフェリーがよく利用されています。
サマル Samal
サマルは、ダバオ湾に浮かぶ島の都市です。ダバオ市からアクセスしやすいビーチがあることでも人気のようです。
サマール表記も見かけますが、フィリピン中央、東ビサヤ地方のサマール島とは異なります。
ディゴス Digos
有名な観光資源やビジネスエリアがあるというよりも、住宅地の多い都市と聞いています。アポ山に近く、ジェネラルサントスなどの主要都市へもアクセスできます。
マティ Mati
マティ市は、リゾートや「ダヒカンビーチ」(Dahican)などのビーチで有名です。その形から、直訳で「眠る恐竜の島」(Sleeping Dinosaur Island)と呼ばれる島の風景でも知られます。
地域によっては危険だけど、魅力的なミンダナオ島
その他にも、ブキドノン州のマライバライ(Malaybalay)やバレンシア(Valencia)も、よく知られている都市名のようです。ただし、ブキドノン州も「安全ではない地域」との認識があるようです。(場所によるとは思うのですが、観光客には判断できないかと思います。)
近年マラウィで激しい戦闘がありましたが、そういった過激な事件を除けば、ミンダナオ島は大変魅力的な場所に感じます。
スリガオ(Surigao)、シアルガオまたはシャーガオ(Siargao Island)、カミギン(Camiguin Island)などにあるビーチも美しいと聞いています。
ただし場所によっては、旅行者にはとても危険ですので、訪れる際は事前に現地の情報をよく調べることをおすすめします。