フィリピン留学や旅行に興味がある人は知ってるかもしれない、フィリピンの楽園「ボラカイ島」。
2018年、島の汚染を改善するために一時閉鎖されました。
それからおよそ半年後に再開されたボラカイ島は今どうなっているのでしょうか?
再スタート後のボラカイ
一説に、経済的損失400億円とも言われる犠牲を払って再スタートしたボラカイ島。
これからは環境を第一に考えた方針でやっていくようです。
ルールもいろいろと新しくなりました。
中には地元民に不評な新ルールも…
観光客の入島数制限
現在、ボラカイの玄関口は観光客と地元民に分かれて入島するようになっていて、観光客は1日6400人ほどが受け入れられているそうです。
ポリ袋禁止
ポリ袋は禁止になり、紙袋が主になったそう。もちろん違反者には罰金が課せられます。
でも、お店の魚なども今のところ紙袋に入れられてびしょびしょになってしまうなど、まだまだルールに対応する準備ができていない部分があります。
ビーチの新ルール
ビーチが汚染されないように、ルールが厳しくなりました。
ビーチでの飲食、タバコ、イス、パラソル、マッサージ、ファイヤーダンスなどが禁止されました。
ファイヤーダンスは、なんと「LEDファイヤーダンス」に変貌をとげ、ホテルなどで開催されていたりします。
ビーチでは警察が見まわりをしていて、違反者に目を光らせているとされます…
事業者に課せられた義務
ホテルやレストランなどは汚染を垂れ流ししないように、浄化装置を取りつけることが義務化されました。
設備投資が必要なこともあり、まだ再開していない事業がけっこうあるそうです。
ボラカイ閉鎖と島民の生活
国内外から「パーティー好き」が集まると噂のボラカイ島は、リゾートや夜遊びができるスポットがあり、観光客がたくさん訪れてきた場所です。
ところがそのボラカイ島の海の汚染が深刻になったため、島自体が約半年間閉鎖する事態になってしまいました。
一部の島民はクリーンアップ作業員として働きましたが、閉鎖の間はビジネスができないため、島民の多くが島外の親戚や知人を頼ったりして一時移住をしたと聞いています。
はじめの頃はボラカイの閉鎖について島民から批判や文句が出たそうですが、何とか再スタートまでこぎ着けたのですね。もしかしたら政府から多少の金銭的サポートがあったのかもしれないと言う人もいますが、実際のところは分かりません。
ある人は閉鎖中のボラカイ島の様子を「ゴーストタウン」と表現していました。

ボラカイ島再スタートの経緯
さて約半年間の閉鎖を経て、ボラカイ島が再開しました。
まずは2018年10月中旬ごろに地元フィリピンの観光客を受け入れて、その10日後ぐらいから外国人観光客も受け入れるといった段階を踏んだと聞いています。
すぐに再開できたホテルは限られていて、使える部屋数なども限定され、その後少しずつ限定が解除していくという形を取ったようです。
島を閉鎖してクリーンアップ作戦!
地元の観光業界などからの反発があるなか計画を進めることを強力に後押ししたのがあのドゥテルテ大統領です。
一時閉鎖の提案自体は、環境問題の専門家の見解に基づいているそうで、改善のためには必要な措置であったと考えられます。
ボラカイが閉鎖している間にゴミ処理や整備、それから海水の水質を改善するクリーンアップ作戦が行われていました。
汚染の原因は?
ボラカイでは飲食店やホテルなどからの汚水の垂れ流しがまかり通っていきました。
また大量のゴミを船に載せ、海に棄てることもしてきたそうです。
観光客がポイ捨てするゴミも問題のひとつです。世界中で問題になっているプラスチックゴミも含まれていることでしょう。
ボラカイの人気が高いために増えたさまざまな船から出る油も海を汚したと聞きます。
こういった汚染によりダイバーたちに人気のサンゴ礁も危機に瀕しています。
美しい島だらけのフィリピンの将来は明るいはず
他にも、深刻な汚染の問題を抱えている自治体がフィリピン国内にはあります。
これらの地域では今のところ、清掃エリアを移動させながら限定で閉鎖したり、一日の観光客数を制限したりして対応しているようです。
美しい観光資源にあふれるフィリピンですが、まだまだ環境保護の意識は高くはないようです。
フィリピンを訪ねた旅行客からは「思ったより海がきれいじゃなかった」という声もちらほら聞かれます。
急きょ対応を迫られた方々はものすごく大変だったと思いますが、今回の措置をきっかけにボラカイが本来の美しさを保持できるようになることを願っています。