フィリピンのシキホール島は「魔術師の島」として国内では知られています。この島はセブ島から20Kmほど離れた場所にあります。
シキホールの魔術使い
英語では魔術を「ホワイトマジック」(白魔術)とか「ブラックマジック」(黒魔術)と言います。
これらの魔術を使う人たちのことをビサヤ地方の言葉ではバランガン(barangan)と呼ぶことがあります。(ビサヤ地方でもどこでも通じるわけではないようです。)ルソン島のほうで使用されるタガログ語ではアルブラーリョ(albularyo)とも呼ばれるらしいです。
実際にシキホールの魔術師の大切なお仕事は伝統的な方法で人を癒すことらしいので、ヒーラーと呼ばれるのだと思います。
黒魔術の依頼には覚悟が必要
聞くところによれば、黒魔術を依頼した人には代償として数年間悪いことが起こり続けるのだそうです。つまり、それらの不幸を受け入れる覚悟がなければ、人を黒魔術で呪うことはできないとのことでした。
シキホール島を恐れるフィリピン人もいる
フィリピンでは、多くの国民がキリスト教などの信仰を持ちながらも、昔からの土着の信仰のようなものも心のどこかで受け継いでいます。これは日本人にも通じる感覚です。
ただし(あまり知られていないかもしれませんが)フィリピン人の迷信深さは想像以上のものがあります。周辺のフィリピンの人たちの中には、シキホール島は恐ろしいので行きたくないと言う人たちもめずらしくありません。
こういった背景の中、シキホール島は外国人からの人気が上昇しています。この島がとても美しいからでしょう。
私はシキホール島の住民とお話したことがありますが、彼女は自然を愛するとても聡明な女性でした。実際に住んでいる島民たちからすれば「こんなに美しくてすばらしい島なのに、なぜ恐れるのだろう?」という気持ちなのではないでしょうか。
惚れ薬で有名
ちなみに、シキホールではヒーラーに会いに行かなくても「ラブポーション」(love potion)を購入できるお店もあるそうです。ラブポーションは、日本では、媚薬や惚れ薬などと呼ばれるものです。ビサヤ地域ではガユマ(gayuma)と呼ばれることもあります。
私が話したフィリピン人の中に惚れ薬を買った経験のある人はいませんでした。ただ知り合いのカップルのお話しをしてくれた人はいました。
そのカップルは惚れ薬のおかげで結婚できたと言っていたのに、その後離婚してしまったそうです。彼らは「惚れ薬の効果が切れてしまった」と言っていたそうです…
シキホールの今後
今シキホール島は、外国人の観光地や移住先として人気が高まっているそうです。リゾート開発も始まっていると聞きます。
絶景のビーチがあり自然あふれるとても美しい島にもかかわらず、セブのリゾートに比べるとリーズナブルに滞在できるらしいので、人気が爆発する前にぜひ行ってみたいですね。