VR × AI英会話の【Smart Tutor】(スマート・チューター)を「ちょっとやってみようかなぁ」と思っている人は、少なくないと思います。
たしかに、すごく魅力的な学習スタイルだし、英語が上達した生徒さんも沢山いると思います。
ただ、どんなサービスでもそうですが、契約前に知っておいたほうがいい点はいくつかあります。
そうした点を、実際に受講した筆者がまとめてみました。
空間は2パターン
美しくデザインされたVR空間では、とてもいい気分で学べます。
これが、Smart Tutorの大きな魅力になっていると思います。
他のコースは分かりませんが、私が受講したコースでは、2種類の空間が使われていました。
コースに関係なく提供される『ウィークリーチャレンジ』でも、同じ2つの空間だったので、おそらく2021年5月時点では、空間のバラエティーは2種類と思われます。
登場するのは4体
Smart Tutorには、シナリオによって、名前、国籍、アクセントなどが変わる人物たちが登場します。
今のところは、下の画像の4体でまわしているようです。
動きまわることはない
「VR」と聞いて、VRゲームを思いうかべる人もいるかと思います。
Smart Tutorでは、現実の空間、VR空間ともに動きまわることはないです。
私はレッスン中に、よく部屋の奥のほうに目がいくことがありました。
空間にリアリティーがあるので、「奥に見えるあの部屋はどうなってるんだろう…」と思ってしまうようなつくりだからです。
実際は、見えない部分はつくり込まれていないわけですが…
将来的に、空間を動きまわれるようになったなら、さらに楽しくなりそうです。
AIの英語力は?
Smart Tutorの登場人物の発音は、完璧なネイティブです。
一般的な英会話スクールに在籍する非ネイティブ講師の発音のように、不安になることはないです。
ただ、単語をつなぎあわせてしゃべらせているからか、センテンスとして聞いたときに、たまに不自然に聞こえることはあるようです。
ただ、これに関しては、アップデートされてどんどん自然になっていくと思います。
ビジネス英会話に特化
Smart Tutorはビジネス英会話に特化しています。
実際のビジネスでは、ビジネス以外のことを話すスキルも必要ですよね。
Smart Tutorでは、取引先や同僚などと雑談する能力をきたえるようなシナリオもあります。
なので、ビジネス英語以外も学べないわけではありません。
とくに『ウィークリーチャレンジ』では、毎週最新の時事ネタをあつかったシナリオが追加されるので、雑談の練習になるかもしれません。
ただ、この記事を書いている時点では、メインはあくまでもビジネス英語です。
対人コミュニケーションが、全くないわけではない
Smart Tutorのキャッチコピーに『コミュ障でも大丈夫』というものがあります。
たしかに普通の英会話とちがって、Smart Tutorの通常レッスンは対人ではないです。
その意味では、『コミュ障でも大丈夫』です。
ただ、Smart Tutorをやるにあたって人としゃべることが100%ないかと聞かれると、そうとも言えません。
まず一番はじめに、担当の日本人スタッフさんと『オリエンテーション』をします。
ここで、英語のレベルチェックをしたり、レッスン時の操作の説明を受けたりします。
それと、プランによっては、たまに対人(オンライン)で『コンサル』や『プログレスチェック』が行われます。
※プランや価格は、この記事を書いている時点のものです。
徹底的に対人コミュニケーションを省きたい人もいるかもしれないので、念のため書いておきました。
多少は、声を張る必要がある
Smart Tutorでは、こちらが話した英語をいろいろな項目にわたって、AIが採点してくれます。
私が一番よくつまずいたのは、【エナジー】の項目です。
これを解決するのは比較的かんたんで、声を大きめにすれば合格できました。
ものすごく大きな声を出すというわけではないですが、ある程度は声を張る必要があるようです。
環境によっては、ご近所が気になってしまう人もいるかもしれません。
AIを使った(VRではない)英語学習アプリの中には、けっこう小さい声でも機能してくれるものがあります。
Smart Tutorも、そうなればさらに使いやすくなりますね。
暗記しがちになることも?
レッスンは、おもに下の4パートに分かれています。
- リスニング
- リーディング
- 翻訳
- フリートーク
そして基本的には、登場人物たちの会話のセリフを練習する流れです。
AIのおかげで、パートによっては、聞いたセリフと同じ意味のことが英語で言えれば、とりあえずは合格できたりします。
でも、複雑なセリフと同じ意味のことを英語で言うのは、簡単ではないですよね。
なので、セリフの暗記が多くなることもあるかと思います。
暗記することも英語の練習になりますが、中には「予想していたレッスンと違った」と感じる人もいるかもしれません。
翻訳にカタカナ語が多い
Smart Tutorでは、すべての会話の日本語訳を表示することができます。
ただ、特にビジネス用語については、英単語をそのままカタカナにしたような訳になることがあります。
たとえば、下の画像のように表記されます。
念のため、意味はこちらです。
- QA/Quality Assurance(品質保証)
- アルファテスト(ベータテストを行う前に社内で行う製品テストのこと)
カタカナ語が分からない場合、自分で調べる必要が出てくるかもしれません。
SmartTutor内に用語解説があれば、もっと使いやすくなりそうです。
宣伝ぽいシナリオも?
SmartTutorでは、メインのコースの教材以外に、最新ニュースなどを取りあげた教材(シナリオ)が、毎週いくつか追加されます。
時事ネタをとてもスピーディーに取りあげてくれるのは、Smart Tutorの長所の1つです。
ただ、中には「もしかして、これ宣伝?」と思えるようなシナリオもあります。
たとえば、ある実在のマッチングアプリについて、「婚活もできるよ」とか「私との結婚を希望する男性を見つけたよ」的なシナリオがありました。
英語の練習ができればいいので、個人的にはそれほど気になりませんでした。
「VR酔い」に弱い人は、注意!
Smart Tutorでは、こちらが動きまわったり、画面がめまぐるしく変わったりすることがないので、それほどVR酔いの心配はないです。
実際、Oculusのジェットコースターで激酔いした私も、Smart Tutorでは全く酔う気配がありませんでした。
ただし、中にはVR酔いする人もいます!
使用するゴーグルによって、重すぎることも影響しているかもしれません。
なので、必ず無料体験を受けるようにしてください。
使用するVRゴーグルの種類は、決まっています。
Smart Tutorでゴーグルを貸してくれるので、急いで買わないよう注意してください。
※情報はこの記事を書いている時点のものです。最新情報については、公式サイトでご確認ください。
この他にも、個別の顧客対応がかなり遅れるなど、少しだけ気になる点はあります。
以上、Smart Tutorを契約する前に知っておいたほうがいいことでした。
今回は紹介できませんでしたが、Smart Tutorにはすばらしい長所もたくさんありますので、ぜひ実際に体験してみてもらいたいです。
ただ、もし今回の内容を読んで「思ってたのと少し違うな…」と感じたら、とりあえず他社の無料体験と比べてみるのも手です。
ちなみに、私が長期受講した英会話は、Cambly(キャンブリー)とNative Camp(ネイティブキャンプ)です。
それぞれ、少しずつ特徴がちがうので、ざっくり説明しておきます。
Native Campは、あのスタディサプリと合体したお得なプランも無料体験できます。
ご参考になれば幸いです。