近年、日本では「ダンシングクラブ」という、手づかみで食事が出来るレストランが話題になりました。このお店はシンガポール発で、アメリカ南部ルイジアナのケイジャン料理やアジア料理をいただけるそうです。英語では「Dancing Crab」なので、直訳すると「踊るカニ」ですね。
フィリピンの人たちとお話していると、食べ物の話になることがあります。たまに「ブードルファイト」の話になることもあります。
ブードルファイトは手づかみで食べる!
「ブードルファイト」(Boodle Fight)は、もとはフィリピンの軍隊式の食事らしいのですが、現在ではフィリピンのレストラン、イベント、パーティー、ホームパーティー、お祭などでも体験することができます。
ブードルファイトでは、手づかみで食べます。
日本の家庭でも再現できそう?
ブードルファイトでは、テーブルにバナナの葉を並べてその上に色々な料理を盛りつけます。葉の枚数は、テーブルの大きさ、参加する人数、使用する葉のサイズによって変わります。
どんな料理をのせるかにそれほど決まりはないようです。水気が少なめで揚げたり焼いたりしたような料理であれば、基本的になんでも好きな食べ物をのせることができます。日本ではバナナの葉は手に入らないと思いますが、それ以外は日本でも真似できそうです。
豚の丸焼き「レチョン」や、肉などを煮込んだ酸味のある「アドボ」、揚げた魚、バーターソースを付けたえび、焼きイカ、貝などのシーフード、ホットドックなど、なるべくたくさんの品目を並べるそうです。またトマトやきゅうりなどの生の野菜やフルーツも盛りつけます。
フィリピンではグリーンマンゴー(green mango)と呼ばれる完熟前のマンゴーを食べる習慣があるのですが、これを盛り付けてもいいです。生のままスライスして、塩や小エビの調味料「バゴーン」を付けると、マンゴーの酸っぱさによく合うらしいです。
日本でもホームパーティーなどで出来たら楽しいと思います。お菓子などを並べても良いかもしれませんね。
ひとつ注意したいのが衛生面です。フィリピンでもブードルファイトの前には石鹸などでよく手を洗うそうなので、再現する際は食中毒などを起こさないように気をつけてください。
写真映えしそう!
ブードルファイトは、盛り付けによっては写真映え間違いなしです。
お料理が苦手でも、お店ででき合いのおかずを買ってきて並べてもできちゃいそうですね。たとえ盛り付けが下手でも、それはそれでおもしろそうではあります。
ブードルファイトの場合、絵面はぐちゃぐちゃになる運命です。現地の人たちはそれも含めて楽しんでいます。
ブードルファイトが流行る理由
ブードルファイトが流行る前からフィリピンには手づかみで食べる習慣があります。
今でも日頃から手づかみで食べる人、家で食べる時だけ手づかみの人、食べるものによっては手づかみで食べる人、普段から手づかみでは食べない人など、個人差はあります。
でもブードルファイトでは、みんな手づかみで食べて楽しむのです。
ブードルファイトの良さは、お祝い感が演出できるのにお金はそれほどかからないことですね。
時には食べものを取り合いながら楽しむと聞いているので、日本でやる時は「食べ物で遊ぶなんて、罰あたり!」と怒られないように、少し注意が必要かもしれません。(?)
個人的には食べものに感謝して無駄にしなければ、おもいっきりエンジョイしてOKな気がします。
ブードルファイトの楽しみ方はそれぞれ
南国の美しいビーチでバーベキューしながらブードルファイトする人たちもいるそうで、うらやましくなります。田舎だとバナナの葉が手に入りやすいため家でもブードルファイトが簡単にできるのですが、都会だと難しいケースがあるのでビーチに行ってやることもあるそうです。
食べ物をみんなで持ち寄るやり方もあります。
フィリピンでブードルファイト形式のレストランに行く際には、少人数だと料金が高すぎることが多いそうですが、大人数で割り勘にすれば割とリーズナブルになるらしいです。