【フィリピンの旧正月】チャイニーズ・ニューイヤーの文化

爆竹 旧正月 フィリピン

フィリピンにも中国系の人たち(華人)がたくさんいます。そのため、旧正月は休日になると聞いています。ちなみに、英語で旧正月のことをChinese New Year(チャイニーズ・ニューイヤー)とかLunar New Year(ルナ・ニューイヤー)と言います。

旧正月は、近年では日本でも「春節」(しゅんせつ)としてニュースなどで報道される旧暦のお正月です。中国系の人たちにとっては重要なイベントで、日程は毎年変動します。

ちなみに、中国系の人たちを現地で「チノイ」と呼ぶことがあります。フィリピン人が自分たちを「ピノイ」と呼ぶのと似ていますね。

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赤と金に染まる街とドラゴンダンス

街では時期になると、ショッピングモールなどの内装や商品が旧正月向けに変化し、中国でおめでたい時に使われる朱色や金色が目立つようになります。新年に合わせて赤い色の服を着る中国系の人たちも多いそうです。

当日はマニラのチャイナタウンとして有名なビノンドを始め、フィリピンのあちこちでお祝いの「爆竹」やドラゴンダンスが行われます。

爆竹の音はかなりの音量になりますが、特に都市部のフィリピン人は慣れっこのようです。爆竹には大きい音で悪いものを追い払うという意味が込められているので、うるさくないと意味がないのかもしれませんね。

ドラゴンダンスについては、同じような龍の舞いが世界中のチャイナタウンで見られるようです。もちろん日本国内でも行われいろいろな名前で呼ばれていますが、「龍舞」(りゅうまい)が無難な呼び方かと思います。獅子舞のような雰囲気もありますね。慣習では新年の前日と当日に行われると聞きました。

マニラ近くの中国系フィリピン人のお話しによると、ドラゴンダンスをしてほしい家庭では玄関ドアの上のほうにお金を入れた赤い封筒をかかげておくそうです。するとそれを目印にドラゴンダンスをしに来てくれます。お金はパフォーマーたちにそのままあげます。

お正月恒例のこの赤い封筒はアンパウ(ampaw)やアンパオ(angpao)などと呼ばれています。

夜は花火を楽しむ中国系の人たちが多く、その花火を中国系以外のフィリピン人も観賞して楽しんだりするそうです。

新年の食べもの

ショッピングモールなどでは旧正月に合わせてセールが行われるそうで、お得に買い物が出来ます。また、スーパーにはティコイ(tikoy)という甘いお餅のようなお菓子が並びます。

中国系の家庭では自家製のティコイをつくって他の家庭のティコイと交換する慣習もあります。

ティコイとホットチョコレートの組み合わせは、とても人気があると聞いています。また、ティコイを揚げて食べることもあるそうです。

新年の食べ物には風水の考えが反映されています。マンダリンオレンジ(kiat kiat)やパイナップルなどのいろんな種類のフルーツも用意されます。それぞれ違う意味が込められた12種類のフルーツが出されると聞いています。ちなみに、なぜか変わった形のパイナップルのほうが好まれるそうです。

日本の旧正月

日本でも旧正月をお祝いすると思っているフィリピンの人たちは比較的多いように感じます。

昔は日本でも中国暦をもとにした暦を使っていたため、伝統的な行事の中には旧正月と関係しているものが残っています。ただ、現代の日本では、沖縄や奄美地方の一部や中華街などを除いては、グレゴリオ暦でお正月をお祝いするほうが一般的になっていると思います。

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